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難治性外耳炎を悪化させない道 (1) : チャー坊に提案された治療法 : アイリッシュ・セターチャー坊の病気とケガ克服ブログ

耳を掻くことや耳を振ることが多いのは、垂れ耳の為
通気性が悪いことが原因だと思っていました。

本来耳の炎症が静まるはずの2月に、外耳部分が赤くなり
ただれが見られるようになりました。
2010年、9歳8か月の2月23日に診察を受け、
イヤークリーナーによる洗浄とビクタスクリーム、フランセチンパウダー、
飲み薬の抗生物質という処方に従いました。

3/9 3/29 4/5 4/19 5/1, 5/10 6/21 7/1, 7/13 7/22
と同じ治療が続き、湿度の高い夏を迎えました。

少し吠えた位で鼻血を出し、抗生物質を飲むことにより
おなかの具合も悪くしました。
散歩も普段は40分歩くところ
家の軒数で4~5軒先までしか歩けなくなるなど
耳と共に全体状況も悪化しました。

全国の獣医さんで耳鼻科を専門にしている動物病院を調べました。

ここならばという病院は、宮崎市のたばる動物病院と宇都宮市の臼井犬猫病院…
暑い夏に高齢犬がペットハイヤーで行けるのは片道30分が限界だと感じていました。
東京多摩地域からこれらの病院まで行くことは不可能でした。

難治性外耳炎の治療法を提案しているサイトを読み、
まずどのような細菌がいるのか調べる(培養検査)
次にどの抗生物質が効くのか調べる(感受性検査)が先だと知りました。

その検査をしてくれる病院を探し、7/26に検査の結果、
結局、どの抗生物質も効かないという事実が分りました。

難治性外耳炎は、本来外耳道に存在しないはずの
緑膿菌(Pseudomonas)やプロテウス(Proteus)が感染することで発症し
薬剤に耐性を持つことが多く一般的な治療法では全く効果がないとのことでした。

そこで提案されたケアは、

①低刺激性の洗浄液エピオティックによる洗浄
(1日1回耳に注入し犬に耳を振らせ汚れを流し出しそれをぬぐう。綿棒などで
こすることはよくない)
②エディタという薬剤を前処置として注入し5分~15分耳を振らせず、
細菌の細胞膜を損傷させ薬を効きやすくする(1日2回)
③タリビットという抗生物質を点耳(1日2回)  というものでした。

8/3にこの3段階のホームケアを始めひと月後から
耳の炎症は良い方へ向かうようになり、
3か月半で、特に悪かった右耳のウミも少なくなりました。
皮脂の分泌も正常に戻ったようで犬の耳の内側独特のしっとりした
感触を取り戻しました。

体調も良くなり2か月半を過ぎた頃には、
日々散歩の長さが増えてゆき、再び40分の散歩ができるようになりました。

治りにくい外耳炎も悪化を食い止める道があります。
根拠もなく抗生物質を飲み続けることは、治療でありながら
健康を阻むものになる可能性があります。
諦めずに共に歩んでくれる獣医師を強く求めることが大切です。

このケアは、2010年8月3日から2012年10月14日まで、
2年2か月以上になりましたが、休まず継続させる必要がありました。
犬の健康を守リ抜く飼い主の粘り強さが土台になければなりません。
人間の方の体調の変化、気持ちの起伏があろうとも、耳のケアは抜きにできない、と
自分に言い聞かせる規律が必要です。
(しかし、犬が健康になっても、その替りに飼い主が入院したり、取り返しのつかない事態になったら
それはまた犬の生活の為になりませんから人間の健康が基本なのですけれど、
心構えとしては、犬の耳を治すのは私だ!という意志だけが頼りです)


犬は自分から進んでお耳に薬を入れてくれとは言いませんから、
毎日、頼むことが大変でした。
薬とコットンを用意しているそぶりを見てちょっと犬が逃げるのはよくあることですが、
心に『そろそろお耳の世話をしなければ』と思っただけで
犬は、はっとして逃げてしまいます。
そこが言葉を持たない犬君のすごい所…。思ったことがそのまま伝わってしまいます。

犬君が、耳に悩まされずスヤスヤ眠る姿を見て
神様から『犬の耳がすっきりしていて何も問題ナシ』という
大変な贈り物を貰ったと喜び、2010年は静かな秋になりました。

チャー坊の完治を願って、
チャー坊が寝ているそばで編みぐるみ人形を作りました。

沢山作ったらチャー坊は治る!と祈願しながら…
『百万塔陀羅尼』←日本史、という気持ちでした。

 編みぐるみ色違い
  

編みぐるみは、動物病院への送迎でお世話になった方に差し上げました。
上の写真は2012年12月、久し振りに編んだものです。


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◇ カテゴリ : チャー坊に提案された治療法


[管理人のみ閲覧できます ]          ◇  |  |  10/20 20:44 | edit
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